産業廃棄物の排出および処理状況(平成23年度分)

新年明けましておめでとうございます。

今年も「廃棄物管理の実務」のご愛読のほど、よろしくお願い申し上げます。

昨年末に環境省から重要な統計が立て続けに公表されましたので、順を追ってご紹介していきます。

本日は、産業廃棄物の排出及び処理状況(平成23年度実績)です。

 
 
環境省の発表によると、平成23年度の全国総排出量は3億8,121万トン
前年の平成22年度より、約500万トン減少しています。

4年連続で排出量が減少し続けています。

廃棄物の発生量が減るのは結構なことかもしれませんが、
発生抑制が進んだためというよりは、日本における生産活動が徐々に逓減している証拠のような気がしてなりません。

ただし、平成23年度という少し古い統計であるため、平成24年度以降の統計ではまた違った結果になる可能性もあります。

業種別の排出量を見てみると

   平成22年度         平成23年度
1位 電気・ガス・熱供給・水道業  電気・ガス・熱供給・水道業
2位 農業             農業
3位 建設業            建設業

となっています。

また、産業廃棄物の各品目ごとの発生量を見てみると

   平成22年度  平成23年度
1位 汚泥      汚泥
2位 動物のふん尿  動物のふん尿
3位 がれき類    がれき類

となっています。

「汚泥」は、前年度よりも約376万トン減少
「動物のふん尿」は、前年度よりも約39万トン減少
「がれき類」は、前年度よりも約158万トン増加
という結果でした。

 
最終処分量は1,244万トンと、前年よりも182万トン減少しました。

最終処分量は、前年の平成22年度は平成21年度よりも66万トン増加していましたので、平成23年度は例年よりも落ち込み具合が急激になった印象です。

最後に、日本全体での産業廃棄物処理フローをまとめておきます。

        産業廃棄物 381,206千トン
                |
                |
                |
       __________|_____________   
      ↓         ↓            ↓
   直接埋立する分   中間処理(焼却・    再生利用される分
             破砕他)される分
   5,734千トン 292,286千トン   83,186千トン
     (2%)     (77%)        (22%)
      |         |
      |         |
      |         ↓
      |     中間処理後に残るもの
      |     123,515千トン     
      |       (32%)
      |         |
      |         |
      |         |---→再生利用される分
      |         |    116,810千トン
      |         |      (31%)
      |         ↓
      |       埋め立てる分
      |       6,705千トン
      |        (2%)
      |         |
      |_________|
           |
           |
           ↓
      埋め立てられる分の合計
        12,439千トン
         (3%)

 ※各項目は、四捨五入してありますので、収支が合わない場合があります。

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