一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成24年度)について

2013年12月26日に環境省から、「一般廃棄物の排出及び処理状況(平成24年度)」が発表されました。

1.ごみの排出・処理状況
(1)ごみ排出の状況:ごみ総排出量は減少、1人1日当たりのごみ排出量は微増。
・ごみ総排出量 4,517 万トン (前年度 4,539 万トン ) [ 0.5 % 減 ]
・1人1日当たりのごみ排出量 963 グラム (本年度より総人口に外国人人口を含む)
(外国人を含まない場合 978グラム、前年度 975 グラム) [ 0.3 % 増 ]

(2)ごみ処理の状況:最終処分量は前年比3.7%減少。リサイクル率は横ばい。
・最終処分量 464 万トン (前年度 482 万トン) [ 3.7 % 減 ]
・減量処理率 98.7 % (前年度 98.6 %)
・直接埋立率 1.3 % (前年度 1.4 %)
・総資源化量 923 万トン (前年度 930 万トン) [ 0.8 % 減 ]
・リサイクル率  20.4 % (前年度 20.4 %)

2.ごみ焼却施設の状況:
・ごみ焼却施設数は減少。
・設当たりの処理能力は横ばい。(筆者注:原文ママ 「一施設当たり」か?)
・発電設備を有する施設は全体の26.7%。総発電能力は増加。

(平成24年度末現在)
・施設数 1,189 施設 (前年度 1,211 施設) [ 1.8 % 減 ]
・処理能力 184,391 トン/日 (前年度 186,255 トン/日)
・1施設当たりの処理能力 155 トン/日 (前年度 154 トン/日 )
・余熱利用を行う施設数 785 施設 (前年度 791 施設)
・発電設備を有する施設数 318 施設 (前年度 314 施設) (全体の26.7%)
・総発電能力 1,765 千kW (前年度 1,740 千kW) [ 1.4 % 増 ]

3.最終処分場の状況:
・残余容量は平成10年度以降14年間続けて減少、最終処分場の数は平成8年度以降、概ね減少傾向にあり、最終処分場の確保は引き続き厳しい状況。
・最終処分量が減少していることから、残余年数は増加。
・関東ブロック、中部ブロック等では、最終処分場の確保が十分にできず、域外に廃棄物が移動し、最終処分が広域化。

(平成24年度末現在)
・残余容量 1億1,217 万m3 (前年度 1億1,440 万m3) [ 1.9 % 減 ]
・残余年数 19.7 年 (前年度 19.4年)

例年の発表では、きれいな棒グラフで数値の推移を示した資料が添付されていたのですが、今年はその資料が添付されていません。

おそらく、単純な資料の添付し忘れだと思いますので、日を改めて環境省のサイトを閲覧すると、その資料がアップされていることと思います(笑)。

今回の発表で注目したのはこの数値

1.ごみの排出・処理状況
(1)ごみ排出の状況:ごみ総排出量は減少、1人1日当たりのごみ排出量は微増。
・ごみ総排出量 4,517 万トン (前年度 4,539 万トン ) [ 0.5 % 減 ]
・1人1日当たりのごみ排出量 963 グラム (本年度より総人口に外国人人口を含む)
(外国人を含まない場合 978グラム、前年度 975 グラム) [ 0.3 % 増 ]

総排出量は微減であるにもかかわらず、一人あたりの排出量が微増しています。
ただし、「減った」「増えた」と言っても、いずれも前年度比で0.5%以下の変化でしかありませんので、概ね変化なしと考えることも可能です。

人口減少・高齢化社会が進むにつれ単身世帯が増加し、世帯ではなく一人ずつがごみを排出することになったため、このような結果になったのかもしれません。

そうだとすると、今後も「総排出量は微減」「一人当たりの排出量は微増」という傾向になるのかもしれません。

また、外国人を含めない日本人のみの集計では一人当たりの排出量は1日978gですが、外国人を含めると一人当たり1日963gに減少しています。

多くの日本人が抱きがちな「日本人は環境に優しい民族」というイメージは、単なる幻想だったようです。

日本に住む外国人の方が、ネイティブ日本人よりも一人当たりのごみ排出量が少なかったわけですので。

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