取引基本契約書に関するセミナーを受講してきました

昨日は、東京で終日セミナーを受講しておりました。

取引基本契約書の作成、審査、交渉の実務ポイント

講師:金沢星稜大学 経済学部 教授  河合 正二 氏

会場入りすると、講師の河合先生の著書が資料として机の上に配布されていました。

どっかで見たことがある本だなあ と思っておりましたが、
事務所の本棚を確認すると、やはり同じ本が既にありました。

せっかくなので、古い方の本を裁断をし、スキャナで取り込もうかと思っております。

このセミナー、本来は企業の法務部の人を対象にしたものですが、私にも非常に有効でした。

もちろん、行政書士である以上、民法の基本原則(瑕疵担保その他)については当然知っておりましたが、
そういった基礎知識のみならず、「いかに有利に契約書を作るか」という点を、実例に基づきクローズアップしていただいておりましたので、「実学」としても有用でした。

契約書の表現は、少し言い回しを変えるだけで、相手方に変更を受け入れてもらえたり、逆に変更を拒絶されたりするものです。

私の場合、今まで本能的というか、感覚的にそのあたりの機微を捉え、依頼者が有利になるような提案をしてきたところですが、
昨日のセミナーで、体系的なやり方を教えてもらいましたので、今後の業務に大いに役立ちそうです。

仕事柄、ついつい産業廃棄物処理委託契約書のあり方を思い浮かべてしまいましたが、
産業廃棄物処理委託契約書も、取引基本契約書である以上、自社にとって有利な内容で契約書を作成することが不可欠と言えます。

しかしながら、事実上多くの企業においては、東証1部上場企業であっても例外ではなく、法務部が適切に産業廃棄物処理委託契約書を審査できているところはほとんどないはず。

少なくとも、私が依頼を受けた10社以上の排出企業の場合はすべてそうでした。

逆に、廃棄物処理企業においても、今後は排出事業者の倒産が増えることも想定されますので、
「債権回収措置」や、「契約解除条項」をしっかりと規定しておきたいところです。

昨日のセミナーの出席者は私を入れて5人だけでした。

ニーズとしてはそれほど大きくない分野なのかもしれませんが、
独自性という面では、自分の強みを発揮できるテーマだと思いますので、
産業廃棄物処理委託契約書に特化したセミナーを開催するのも良さそうです。

全国産業廃棄物連合会のひな形は、あくまでも法定記載事項を満たした様式にすぎませんので、
企業活動で想定される法律リスクにはほとんど対処できないと考えられます。

このあたりの対策をしっかりと解説するようにすれば、
社会的に意味のあるセミナーにできると確信しております。

秋口ぐらいに事業として実現したいと思っております。

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コメント

  1. 柴田良一 より:

    尾上さん、まったく同感です。
    産業廃棄物処理委託契約書に特化したセミナーの開催を期待します。

    環境プランナー 柴田良一

  2. 尾上雅典 より:

    柴田さん コメントありがとうございました。

    法定記載事項を解説する講演なら今までにも数多く行ってきましたが、
    法務戦略的な観点からの委託契約書のあり方について取り上げたことがなかったため、
    是非実現したいと思っています。

    ただ、ニーズがかなり小さそうな気がします・・・(笑)。


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