船舶解体リサイクル技術の革新

室蘭民報ニュース 室蘭シップリサイクル研究会第2期、解体技術の高度化

室蘭シップリサイクル研究会の研究と実証成果が報じられています。

記事自体はシンプルですが、廃棄物処理リサイクル技術革新の貴重な実践事例と思います。

清水座長(室蘭工業大学教授)は事業化のために「工期は(解体実験でかかった)6カ月を2カ月に短縮し、年6隻を解体しなくてはいけない」と目標を掲げた。また「事業化は室蘭地方の企業・団体で行う」との方向を示した。

・目標を「工期を3分の1に短縮」と数値で具体化
・単一企業の力に依存するのではなく、地域全体の総合力で勝負するという方針が示されている

点に感銘を受けました。

解体手法について、仲條靖男日本海洋科学海外事業グループ計画部長は「ラバンティー(油圧カッター)で最初から小さく切断する方法が効率が良い」と提言。「上部を解体した後の下部船体を船台に引き上げ、クレーンを使わずに内部から解体することで工期を短縮できる」とした。

「コロンブスの卵」的な、言われてみれば「そうだよな」という発見ですね。

当たり前と思われていることでも、再検証をしていくことによって、革新のきっかけにできるという好例だと思います。

こうした新たな解体手法を取り入れることで、解体費用は1億3千万円、スクラップなどの売上高は4億8800万円となり「十分に採算性が取れる」とした。

理念先行のリサイクル至上主義ではなく、市場原理に基づいた持続可能性が明確になっている点も素晴らしいと思います。

青森県でも船舶解体リサイクルの研究が進んでいますので、
うまくいけば国際的に勝負できる産業に成長するかもしれませんね。

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