新潟県内における産業廃棄物焼却後の放射性物質の測定結果

新潟県及び新潟市が、新潟県内の産業廃棄物焼却施設における放射性物質の測定結果を発表しました。
産業廃棄物焼却施設における焼却灰等中の放射性物質測定結果がまとまりました

1 産業廃棄物焼却施設における焼却灰等中の放射性物質の測定結果は下記のとおりです。
この調査は、環境省からの要請に基づき、県及び新潟市が実施したものです。

・試料採取日 平成23年7月14日~7月22日
・調査施設数 4施設(抽出調査)
・測定結果

産業廃棄物焼却 放射性セシウム
施設の種類 濃度(ベクレル/kg)
汚泥の焼却施設 飛灰(ばいじん) 61.0
廃油の焼却施設 主灰(燃え殻) 検出されず
廃プラスチック類の焼却施設 飛灰(ばいじん) 17.5
主灰(燃え殻) 3.3
木くず、がれき類等の焼却施設 飛灰(ばいじん) 16.2
主灰(燃え殻) 20.4

2 また、7月19日から22日にかけて、県及び新潟市で、測定対象の焼却施設周辺の空間放射線量を調査しました。その結果は以下のとおりです。
<測定結果>
・敷地境界線(4か所)の空間放射線量 0.05~0.10マイクロシーベルト/h
(通常の測定の範囲:0.016~0.16マイクロシーベルト/h)

(参考) 平成23年6月28日付 環境省事務連絡「一般廃棄物焼却施設における焼却灰の測定及び当面の取扱いについて」では放射性セシウム濃度に応じ、次のとおり焼却灰の取扱が示されています。
○8千ベクレル/kgを超える焼却灰は、一般廃棄物最終処分場に場所を定めて一時保管し、一時保管場所付近での空間線量率及び埋立地の排水のモニタリングを実施する。
○8千ベクレル/kg以下の焼却灰は、一般廃棄物最終処分場に埋立処分する。念のための措置として、可能な限り、飛灰と主灰を分け、埋立場所が特定できるように措置する。
※環境省は、産業廃棄物焼却施設における焼却灰も当面の間これに準じて取扱うこととしています。

地域の廃棄物が無差別に集約処理される一般廃棄物処分場とは異なり、
産業廃棄物処理施設の場合は、廃棄物への放射性物質の付着が少ないようです。

産業廃棄物の保管基準があるために、屋根や囲いがある部分で廃棄物が保存されているため、放射性物質の付着をかなり防げたのではないでしょうか。

その証左として
「廃油」に関しては、焼却灰中から放射性セシウムが検出されていませんが、
それはおそらく、廃油が屋内、かつ密閉された状態で保管されていたためだと思います。

逆に、木くずなどの場合は、保管スペースの制約から、通常は野ざらしで置かれていることが多いのですが、
そのためか放射性セシウムが付着したようです。

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