シップリサイクル室蘭の船舶解体作業は順調に推移

2013年9月18日付記事で取り上げた、シップリサイクル室蘭の船舶解体作業を順調に進んでいるようです。
シップリサイクル室蘭が気仙沼市で船舶解体に着手

2013年9月25日 室蘭民報 NPO法人シップリサイクル室蘭の宮城の漁船解体本格化

今回ご紹介する記事には、船舶解体作業の具体的な内容が書かれていますので、具体的な工事内容をイメージするのに役立ちます。

 NPO法人シップリサイクル室蘭(理事長・清水一道室蘭工業大学教授)が宮城県気仙沼市で進めている漁船・第18共徳丸(330トン)の解体作業が本格化している。24日までに船首と船尾の上部が解体された。作業は順調に進んでおり、予定通り来月19日までに全行程を終える見通しだ。

 解体作業は今月9日にスタートした。高さ約3メートルの仮囲いの設置や廃油・ガス抜きなどの事前作業を進めた後、操舵(そうだ)室・船員室の内装と機関室・船倉の廃棄物を撤去した。「居住区内にあった木くずなどの量が思っていたより多かった」(清水理事長)という。

 今回は、2010年(平成22年)に室蘭市で実施した自動車運搬専用船の解体で用いたガス切断のほか、ラバンティ(はさみ状切断機)を取り付けた重機を導入し、工期短縮を図っている。操舵室・マスト部、船首部(甲板側)、船尾・船員室、船首部(船底側)、船尾・機関部、船体中央・船倉部の順で解体が進められており、24日は船名が書かれた船首部がクレーンでつり上げられた。

 この日も津波の猛威を伝える姿を見ようと、多くの人が訪れ、作業の様子を撮影していた。

 同日は清水理事長も現地入りして進ちょく状況などを確認。「作業は全体の5分の1ほど終えている。断熱材がある部分の解体はこれからになるが、なるべく遅れが出ないようにしていきたい」と話していた。

 同船は11年3月11日の東日本大震災による大津波で、海岸から約800メートル離れたJR鹿折唐桑(ししおりからくわ)駅前に打ち上げられた。大きさは長さ約50メートル、高さ8・8メートル、幅4・45メートル。船は水産会社「儀助漁業」(福島県いわき市)の所有。気仙沼市は震災遺構として保存の道を探ったが、市民アンケートの結果断念した。

記事の内容とは無関係な感想ですが、
廃棄船舶も産業廃棄物になる以上、ドックへの曳航や解体処理も産業廃棄物処理委託契約の対象となります。

その際、誰が受託者側の立場となるのかが少し気になりました。
NPO法人では産業廃棄物処理業の許可を取得できない(と考えられます 出典を検索しきれませんでした)ので、解体工事を施工する事業者が許可を取得し、受託者となるのがもっとも合理的だと思います。

ただし、今回の船舶解体は、産業廃棄物処理ではなく、解体技術の実証実験の一つなのかもしれません。

それならば、産業廃棄物処理ではなく、実証実験の一環と考えることも可能です。

他の地域でシップリサイクルが二の足を踏んでいるのは、産業廃棄物処理業の許可をどうやって出すべきかという問題があるのかもしれません。

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