電子機器のおシャカ

2021年9月18日付AFPBB News 「ビットコイン採掘で大量の電子廃棄物 研究

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(Bitcoin)の採掘(マイニング)によって大量の電子廃棄物が発生し、「環境への脅威が高まっている」と指摘する研究論文が、「エルゼビア(Elsevier)」の科学データベースに発表された。

筆者の思考パターンが前世紀のままなだけかもしれませんが、「電子廃棄物」が明確にイメージできませんでした。

「電子廃棄物って、虚構のバグを可視化した存在!?」と、むなしく頭が混乱するばかりでしたが、上記の記事の続きを読み、理解が多少進みました。

共著者の一人、オランダ中央銀行のエコノミストのアレックス・デブリース(Alex de Vries)氏は17日、ビットコイン採掘に使用される高性能コンピューターの平均寿命はわずか1.3年で、iPhone(アイフォーン)などの電子機器に比べると「極めて短い」とAFPに語った。

ビットコイン採掘競争を行うことで、マイニングマシンの処理能力はあっという間に劣化する。

「マイニングマシン」の「マイニング」は「採掘」を意味します。

「ブロックチェーン技術」とか「ビットコイン取引を承認」とかの説明をひととおり読みましたが、やはり意味がよくわからなかったので、「電子廃棄物」なる「電子機器のおシャカ」が大量に発生する理由だけを見ておきます。

「ビットコインをマイニングするためには、大量の電子計算機が必要となる」ことは、イメージとして理解できました。

そして、ビットコインのマイニングを増やすためには、「電子機器の数を増やす」ことと、「処理能力を上げる」ことの選択、あるいはその併用しかありません。

そのため、事業規模でマイニングを大量に行うためには、電子機器を大量に配置したデータセンターを確保し、電力を大量に消費しつつ、電子機器を酷使することになります。

自作PCレベルでの小規模なマイニングは可能なようですが、電子機器を酷使しすぎると、発火することがあるようです(怖)。

※参考
仮想通貨マイニングは驚くほど簡単 —— だが8カ月やってみた収支は?

1枚数万円するグラフィックカードが1年ちょっとしか使えないという過酷な使用環境であるため、データマイニングによって「電子機器のおシャカ」が大量に発生することも当然です。

「仮想通貨」という虚構の存在を生み出すために、大量の「電子機器のおシャカ」を発生させ、電力も大量に消費している状態は、大きな皮肉に満ちています。

「お金持ちになった」という夢を見るために、大量のジャンクフードを摂取し、日々大量の排泄物を垂れ流すようなものだからです。

「そんな不健康な夢を夢想するよりも、黙って働け」と思うことは、前世紀の遺物脳な筆者の妬みでしかないのでしょうか?

何もないデジタル空間から通貨を生み出す錬金術のように見えますが、その錬金術を行使するためには、大量の電気と電子計算機が必要となり、いずれも地球温暖化の一因となるものです。

ゴミの焼却を恥とはまったく思いませんが、環境問題的には、データマイニングははた迷惑な行為に思います。

飛行機嫌いなグレタさんには、他人に迷惑を掛けながら金儲けを図る人たちを「How dare you?」と問い詰めていただきたいものです。

ちなみに、グレタさんの母国のスウェーデンは、データマイニング企業の拠点が数多く存在することで有名です。

How dare you?(よくもそんなことができるな)

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