竹繊維のリサイクル

1月15日付の日本経済新聞によると、

竹から取り出した繊維を、食器や定規の原料として再生利用する研究や事業化が相次いでいるとのこと。

※NIKKEI NET 放置竹林からエコ素材──近畿の産学官、竹繊維使い食器・定規

竹は非常に硬く、原料として再利用する用途がほとんどなかったため、今まではあまりリサイクルされておりませんでした。

竹は繁殖力が非常に強いため、少し竹林の管理を怠ると、一気に繁茂してしまうという性質があります。

しかし、最近では、里山の荒廃に代表されるように、山や森を(人間にとって)望ましい状態に保ってくれる人手が少なくなり、荒れるに任せた竹林が各地で散見されるようになりました。

日経新聞の記事にもあるように、竹細工製品など、既存の竹リサイクルは下火になるばかりでしたので、産業用に竹繊維を使う道ができることは望ましいことです。

ただし、食器や定規などは、製品市場としてはそれほど大きなものではないため、全国各地の放置竹林問題が一挙に解決するわけではありません。

食器や定規を端緒にし、竹繊維を利用したその他の工業製品の開発や、市場の拡大も同時に目指していく必要があるでしょう。

竹は放置された状態では単なるゴミですが、それを資源として生かす方法を見つけ出した関係者の方の努力を賞賛したいと思います。

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