法改正のための検討項目(1)(排出事業者責任の強化・徹底)

排出事業者には、産業廃棄物の発生させた者として、廃棄物を適切に処理する責任があります。

自ら産業廃棄物を処理できない場合は、産業廃棄物処理業者などと契約をして、安全に処理してもらう必要があります。

その委託をする際に必要な手続きとしては
1.委託契約書の作成と保存
2.産業廃棄物管理票(マニフェスト)の発行と保存

が必要となっています。

しかし、いまだに多くの排出事業者は、自分に産業廃棄物の処理責任があることを理解しておらず

「お金を払っているのだから、すべて処理業者の責任だ」と、偏った理解をしている企業が多いのではないでしょうか。

産業廃棄物を発生させる企業の認識が改まらないことには、末端の処理企業をいくら締め付けたところで、「見つからなければ良い」、あるいは「他もやっている」という理由で、廃棄物の不適切な処理がなくなることはないでしょう。

平成3年の法律改正以降、廃棄物処理法は徐々に排出事業者に対する規制を強化してきました。

現在、その規制を更に強化、そして実効性があるものにするべく、環境省は専門委員会において活発な議論を始めました。
排出事業者責任に関する検討項目としては、下記の内容が挙げられています。

・排出事業者の産業廃棄物保管行為を行政が把握できるようにするべき
・建設系廃棄物の排出事業者は誰になるかを明確化するべき
・マニフェストをもっと適切に運用させるべき
・委託先の現地確認を義務付けよ!
・電子マニフェスト使用を義務付けよ!

次回の記事では、上記の検討課題を具体的に解説していきます。

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