一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度)について

2022年3月29日付で、環境省から「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度)について」が発表されました。

1.ごみの排出・処理状況
(1)ごみ排出の状況
・ごみ総排出量 4,167万 トン(前年度 4,274 万トン)[ 2.5 % 減 ]
・1人1日当たりのごみ排出量 901 グラム (前年度 918 グラム)[ 1.9 % 減 ]

(2)ごみ処理の状況
・最終処分量 364 万トン(前年度 380 万トン)[ 4.2 % 減 ]
・減量処理率 99.1 %  (前年度 99.0 %)
・直接埋立率 0.9 %  (前年度 1.0 %)
・総資源化量 833 万トン(前年度 840 万トン)[ 0.9 % 減 ]
・リサイクル率 20.0 %  (前年度 19.6 %)

2.ごみ焼却施設の状況
(令和2年度末現在)
・施設数 1,056 施設   (前年度 1,070 施設)[ 1.3 % 減 ]
・処理能力 176,202 トン/日(前年度 177,001 トン/日)
・1施設当たりの処理能力 167 トン/日  (前年度 165 トン/日)
・余熱利用を行う施設数 738 施設   (前年度 742 施設)
・発電設備を有する施設数 387 施設    (前年度 385 施設)(全体の36.6%)
・総発電能力 2,079 MW   (前年度 2,079 MW) [   ―   ]
・総発電電力量 10,153 GWh (前年度 9,990 GWh)[ 1.6 % 増 ]
(約238万世帯分の年間電力使用量に相当)

3.最終処分場の状況
(令和2年度末現在)
・残余容量 9,984万 m3  (前年度 9,958 万m3)[ 0.3 % 増 ]
・残余年数 22.4 年    (前年度 21.4 年)

毎年この統計は公表されているのですが、当ブログでは、平成24年度実績以来、一度も取り上げてこなかったため、9年ぶりの言及となります。

9年ぶりに統計を見てみると、以前は「外国人を含まない」ごみ排出量が掲載されていましたが、令和2年度分はそのような数値は挙げられていません。

「外国人専用」のごみ回収場所があったわけではないので、平成24年度実績の際は、外国人と日本人のごみ排出量の数値をどうやって区別していたのでしょうか?

令和2年度は、前年度よりもごみ総排出量が2.5%も減少しています。

令和2年度と言えば、新型コロナウイルスの大流行により、世を挙げて外出を控え始めた時期となります。

そのため、一般家庭から排出される「生活系ごみ」が前年度よりも増加する一方で、「事業系ごみ」の排出量が前年度よりも約140万トン減少しています。

「事業系ごみ」の排出元としては、「一般的なオフィス」の他にも、「飲食店」その他のサービス業が含まれますが、それらのサービス業のごみ排出量が激減したものと思います。

どのメディアでも話題になっていませんが、「ごみ排出量」は企業活動の実態を伝える「生データ」ですので、この近年まれにみる経営環境の激変は、サービス事業者のみならず、一般廃棄物収集運搬業者や地域の消費者に非常に大きな衝撃を与えています。

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