「ごみ処理」ではなく「危機管理」問題に

2022年4月11日付 NHK 「ごみ処理施設火事 今も復旧手つかずの状態

ことし2月に火事が起き、燃えるごみの受け入れができない状況が続いている宇都宮市のごみ処理施設では、損傷が大きく調査に時間がかかっため、今も復旧は手つかずの状態です。

宇都宮市のごみ処理施設、「クリーンパーク茂原」では、ことし2月に持ち込まれたごみから火事が起き復旧はことし10月までかかる見込みです。

(略)

被害は、ごみからの出火に対し初期消火を行う放水設備や、監視カメラなど広範囲に及び、いずれも復旧は手つかずです。
宇都宮市は、ことし10月までかけて施設を復旧させる計画で、およそ12億円の費用を盛り込んだ補正予算案の市議会での承認を経て、今月下旬に着手する見通しです。

この事件については、当ブログ2022年2月15日付記事「火災からの復旧に向けた現在進行形の事例(宇都宮市)」で触れたところでありますが、焼却設備の復旧にいまだ着手できないとのことですので、当初の想定を超える大きな被害が発生していた模様です。

具体的な出火原因はおそらく調べようがない状況だと思われますが、火災発生当初は、「ライターやスプレー缶の発火」の可能性が疑われていました。

1本のライターだけで業火の原因になったのかどうかはわかりませんが、ライターやスプレー缶は普通の家庭から日常的に発生するものですので、「一人の人間が不用意に捨てた危険物」が、公共施設に数億円規模の損害を与え、市民生活全体に停滞を及ぼす可能性がある、ということになります。

クリーンセンターでの火災の他、ごみ収集車の荷室内での爆発や火災の発生も、最近よく耳にするようになりました。

今のところは、公共施設を破損させるために意図的に危険物を捨てた人はいないと思われますが、
我々が日々お世話になり、依存している清掃工場を意図的に攻撃することは、いとも簡単にできると言わざるを得ません。

もちろん、そのような事態が起きないことを希望しておりますが、ごみ処理インフラを止められてしまうと、国民の生活は大混乱しますので、その混乱に乗じたさらなる攻撃を容易にします。

さらなる攻撃とは、「通信インフラの制圧」や「交通アクセスの遮断」、「河川の決壊」等、日本人がその危険性を想像することすらしない、あらゆる攻撃手段となります。

杞憂であることを願いますが、国際情勢が不安定な現況を鑑みると、考えれば考えるほど恐ろしくなってきました。

手始めとして、プラスチックごみを目の敵にする真面目な日本ですから、「ライター」と「スプレー缶」、そして「リチウムイオン電池」を今の100倍以上の高額商品とし、廃棄時にメーカー等に返却すればお金が返ってくるデポジット制にしてはどうでしょうか?

使い捨てライターは1本100円ではなく、1本1万円にすれば、タバコを吸う人がまず減るでしょうし、1本で9,000円以上のデポジットになるのであれば、真の意味での有価物になり、誰も「可燃ごみ」に捨てなくなると思います。

まぁ、実現の可能性がほとんど無いことはわかっておりますが・・・

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