迷セリフ

産業廃棄物処理業者の役員が、一般廃棄物収集運搬業の無許可営業容疑で逮捕されました。

2023年9月3日付 テレビ高知 「許可なく一般廃棄物を運搬・収集の疑いで40代会社役員を逮捕「間違いだらけです」と否認

許可なく一般廃棄物の収集・運搬事業を行った廃棄物処理法違反の疑いで40代の会社役員の男が逮捕されました。

逮捕されたのは高知市城山町の49歳の会社役員の男です。警察の調べによりますと男は3月31日、従業員と共謀の上、高知市長の許可なく、マンションの引っ越しに伴う冷蔵庫や洗濯機などのゴミを収集。男が勤める会社の倉庫に運搬して、6万6千円の代金を受け取った廃棄物処理法違反の疑いが持たれています。

引っ越しを行っていた依頼主が、男が無許可で収集・運搬を行っていると気づき、警察に通報したため事件が発覚しました。

常識的に考えると、産業廃棄物専従の処理業者の役員が、従業員を誘って引越業を営む確率はゼロに近いため、実際には、書類申請だけで許可を取得した「ペーパー産業廃棄物処理業者」だったような気がします。

それにしても、無許可業者であることを看破し、即座に警察に通報した依頼主の方は、なかなかの剛の者です(笑)。

一般廃棄物を業として運搬するためには、一般廃棄物収集運搬業の許可が必要と、日常生活で意識している人は非常に少ないと思いますので、その方は「その筋の人」だったのかもしれません。

念のため、ここで言う「その筋の人」とは、「行政官」や「一般廃棄物処理事業者の役員」等の、「廃棄物処理業に関する法的に正確な知識を持った人」を指します。

7月には男が勤める会社の代表取締役の男が5月に行った一般廃棄物の収集、運搬について同様の容疑で逮捕されていました。その取り調べの中で今回の件について男が関与していた疑いが強まったということです。

今回逮捕された役員とは別に、代表取締役も一般廃棄物収集運搬業の無許可営業で逮捕されていたそうです。

この点からも、真面目な専従の廃棄物処理業者ではなく、「不用品回収」その他の「ペーパー産業廃棄物処理業者」だったのではないかという疑念を強くしました。

警察の調べに対し男は、「間違いだらけです」と容疑を否認する供述をしていて、警察は裏付け捜査を進めています。

今回ご紹介したニュースで、私がもっともときめいた部分は、この「間違いだらけです」となります。
一体何が間違いなのでしょうか?

「犯罪に関与していないのに不当逮捕された!」という意味なのか

それまでの自分の人生を顧みて、「間違いだらけの人生だった・・・(´・ω・`)」という落ち込んだ気持ちの表明なのか

「逮捕容疑のほとんどが事実ではない」という捜査機関に対する抵抗なのか

いずれにせよ、様々な可能性を想像させる「間違いだらけです」は、2023年の「トップ迷セリフ」になる予感がします。

男が勤める会社は『産業』廃棄物の収集・運搬の許可を得ていますが、『一般』廃棄物については許可を得ておらず、これまでに高知市から複数回、行政指導を受けていました。

メディアとしては珍しく、産業廃棄物収集運搬業と一般廃棄物収集運搬業の違いについて言及していますので、「事実を正確に伝える」という報道機関の根本姿勢を堅持しています。

余談

「間違いだらけ」と聞いて真っ先に思い浮かべたのは、「間違いだらけのクルマ選び」という本でした(しかし、実際に読んだことは無い 笑)。

ひげを生やした「徳大寺有恒さん」が著者と記憶しておりましたが、2016年以降、執筆者が島下泰久さんに変わっていたのですね。

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