(事例7)資源物回収時にポイント付与
最近は、NHKのローカルニュースが一番ホットなリサイクルニュースの発信源になったような気がします。
2022年5月9日付 NHK 「直方市と地元企業が共同で運営するリサイクル施設 設置」
直方市と地元の企業が共同で運営するリサイクル施設がきょう設置され、市の財政負担を軽減しながら資源循環の推進につなげられるか注目されています。
このリサイクル施設は直方市にある企業がこれまで県内3か所に設置し運営してきましたが、直方市については初めて市と共同で運営することになりました。
大変失礼ながら、冒頭部分を読んだ段階では、「資源物の回収箱を設置したことがそんなに珍しいのかな?」と、少し不思議に思いましたが、報道をさらに読み進めるうちに、非常にうまく練り上げられたスキームであることが理解できました。
この施設は無料で利用することができ、利用する際は設置された専用の端末で持ち込んだ資源物の重さを計り、空き缶や段ボールなど種類ごとに回収箱に入れます。
資源物の種類や重さに応じてポイントがつき、それがたまるとギフトカードと交換できるようになっています。
企業側は処理費やカードの発行費などを負担して回収した資源物を受け取る一方で、市としては処理費や運搬費の負担軽減につながることが期待されています。
詳細は後述しますが、「500ポイント」貯めれば、「nanacoギフトカード 500円分」に交換してくれるという、資源物を持ち込む側のモチベーションが高まる取組みです。
直方市という地方自治体が、このシステムを作り上げた地元企業(福岡金属興業株式会社)と共同で効率的な地域の資源物回収を図る、という点が画期的です。
直方市民は、資源物を持ち込むことで、ギフトカードをゲットでき、
直方市は、資源物回収費を削減しつつ、資源ごみの回収量を増やすことが可能となります。
私が住んでいる自治体でも始めてほしい取組みですが、「自動計測」や「重量別、材質別のポイント自動付与」等、かなり高度なノウハウを慎重に組み合わせた施設のようですので、福岡金属興業株式会社さんがフランチャイズ事業でも始めてくれない限りは、大阪への波及を期待できなさそうです(残念)。
「無人回収ボックス」自体は全国的に普及しつつありますが、ここまで洗練された回収とポイント付与システムは見たことがありませんので、そう簡単には他の事業者が追随できないように思います。
※福岡金属興業株式会社の洗練された回収とポイント付与システムの詳細については、下記URLを参照のこと。
ecoぴっと24 ご利用の流れ
対象となる資源物によってポイントの付与率が変わる点が面白い。
※画像は、http://www.fkeco.jp/loyalty/index.html より抜粋転載。
ペットボトルへのポイント付与率がアルミ缶と同等の高さという点も素敵。
直方市内では、アルミ缶とペットボトルの不法投棄が激減するのではないでしょうか(笑)。
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2022年5月11日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |
カテゴリー:リサイクルスキーム事例集