法改正のための検討項目(2)(廃棄物処理業の許可制度の整備と優良化の推進)
廃棄物処理業は、「不要な廃棄物を安全に処理する」という、社会にとって必要不可欠な産業です。
しかし、その重要性とは裏腹に、不法投棄などの印象から、「廃棄物処理業=得体のしれない業界」という、間違ったステレオタイプのイメージがはびこっています。
排出事業者責任の強化・徹底でご説明したとおり、不法投棄の大半は、「排出事業者」や「無許可業者」が行ったものです。
しかしながら、現在の法体系下では、不法投棄の責任は廃棄物処理業者にあるかのように、廃棄物処理業を厳格に規制してきたのはまぎれもない事実です。
「廃棄物の適正処理」を達成するという本来の目的とはかけ離れた、行き過ぎた規制が許可制度を中心に横行しているとも言えます。
この行き過ぎた規制を是正し、信頼できる処理業者を増やすための課題として、「廃棄物処理制度専門委員会」において、下記の内容が具体的に検討されました。
「廃棄物処理業の許可制度の整備と優良化の推進」
・「経理的基礎」などの許可基準を明確にするべき
・行政は不適正処理への取締りをもっと徹底するべき
・欠格要件の見直しや、産業廃棄物収集運搬業許可手続の簡素化等、一定の合理化をするべき
・信頼できる産業廃棄物処理業者を育成する観点から、優良性評価制度を拡充していくべき
次回は、上記の検討課題を具体的に解説していきます。
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2009年9月17日 | コメント/トラックバック(0) | トラックバックURL |